2019年度の活動報告について

いつも私たちの活動を応援して下さりありがとうございます。

昨年は「当事者を囲む会」を開催し、1年間の活動報告をさせて頂きました。今年度は、コロナウイルスの影響もあり、本ホームページ上で2019年度の活動を報告させて頂きます。

 

1.24時間介助の獲得に向けて

 2019年3月、江戸川区に対し支給量増を求め交渉を続けた結果、4名については求めていた24時間介助の支給決定がなされました。詳細は以下のとおりです。

(1)日永由紀子(代表)/ALS

・月あたり734時間(移動加算80時間)に増量。

・交渉前は、月あたり604時間(1日約21時間)。

(2)酒井ひとみ(副代表)/ALS

・月あたり848時間(移動加算116時間)に増量。

・交渉前は、月あたり698時間(1日約22時間)。

(3)春山雅子/ALS

・月あたり738時間(移動加算12時間)に増量。

・交渉前は、月あたり415時間(1日約17時間)。

(4)矢作朋恵/知的障害

・月あたり749時間(移動加算80時間)に増量。

・交渉前は、月あたり496時間(1日約16時間)。

(5)矢島貞光/脳性まひ

・夜間介護が必要であることを示す医師の意見書の提出があれば、満額決定の可能性ありとの説明を受ける。現在、意見書を取得する方向で協議中。

・交渉前は、月あたり527時間(1日約17時間)。

 

4名について24時間介助が認められたことは大きな成果ですが、当会としてはあくまでも5名全員の24時間介助保障を求め、今後も活動を続けていく予定です。また、江戸川区による支給決定のあり方についても、引き続き以下2.のとおり意見を江戸川区に提出し、当会のメンバーのみならず障害のあるすべての江戸川区民に対し必要な介護保障がなされる

よう活動を続けていきます。

 

2.非定型ガイドラインについての意見交換

・2019年4月、江戸川区は非定型ガイドラインを公表しました。これは、当会が①一定時間以上の支給量申請があった際に審査会に諮る基準、また、②支給決定基準のHP上公表、を求めてきた結果とも言えます。

・2019年8月、非定型ガイドラインの内容について、江戸川区と意見交換をしました。

 要請した主な内容は、以下の5点です。

1 ガイドライン作成・変更の際、区民や障害当事者を含めた検討会の実施、パブリックコメントの募集等、区民や障害当事者が参画できるような仕組みとすべきである。

2 本人の意向や生き方を尊重したうえで、支給量を判断すべきである。

3 原則として家族が介護を担当するという発想はやめるべきである。

4 医療的ケア以外の介護の重要性をきちんと認識し、医療的ケアの偏重をやめるべきである。

5 見守り介護の内容を正しく理解し、支給量判断の際には見守り介護の時間数も加味すべきである。

・結果、当会から「一般区民にとって意味がわかりづらい」と改善を求めた表現などは修正されました。他方、依然として家族介護を前提とした表現などが残っており、当会として今後も引き続き江戸川区に対して改善を求めていければと考えています。

今後とも、当会の活動を引き続き応援していただければ大変幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

2020年3月31日

江戸川区の介護保障を確立する会 一同